【この記事の結論】
・厚労省の調査では派遣の平均年齢は44.3歳で40代後半から50代前半が最多の主力層です。
・労働施策総合推進法により募集時の年齢制限は原則禁止されており一律の制限はありません。
・派遣は勤務時間や日数を指定できるため育児や介護など個人の都合に合わせて働けます。
・派遣会社が提供する有給無償の研修講座を活用すれば未経験からでも実務を開始できます。
・同一組織での勤務は原則3年までですが雇用の安定措置や無期転換ルールを利用可能です。
40代で派遣という働き方を選ぶことに、迷いを感じていませんか。転職活動が思うように進まない方、育児や介護と両立できる勤務先を探している方、契約終了をきっかけに次の働き方を考え始めた方など、40代で派遣を検討する事情はさまざまでしょう。
ところが、いざ調べてみると「やばい」「悲惨」といった言葉ばかりが目に入り、何を判断材料にすればよいのかわからないと感じている方も多いはずです。
年齢を理由に断られるのではないかという不安を抱えたまま、登録に踏み切れずにいる方も多いのではないでしょうか。
本記事では、厚生労働省の調査データと労働者派遣法のルールをもとに、40代派遣の実態から、メリットとデメリット、向いている仕事、未経験からの始め方、そして3年後を見据えた選択肢までをわかりやすく解説します。
目次
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1.40代で派遣はやばい?
この章では、40代の派遣社員が置かれている状況と、「やばい」という評価がどこまで当てはまるのかを、年齢と求人の関係を含めて整理します。
40代の派遣社員は珍しくない
派遣で働く人の中心は、40代後半から50代前半です。厚生労働省の令和4年派遣労働者実態調査では、45〜49歳と50〜54歳がともに15.8%で最も高く、平均年齢は44.3歳でした。
40代は少数派どころか派遣という働き方のボリュームゾーンであり、職場に同年代が複数いることも多いため、年齢だけで浮くという心配は実態と合いません。
やばい・悲惨という評価は一面的
「やばい」「悲惨」という言葉は、収入の不安定さや契約更新の不透明さという一部の側面を強調したものです。同じ調査では、今後も派遣労働者として働きたいと答えた人が34.2%、他の就業形態へ変わりたい人が37.0%と、評価はほぼ二分されています。
不満を抱える人がいる一方で、この働き方に納得している人も同程度いるため、断片的な言葉に引きずられず、自分の生活条件と照らして判断したいところです。
厳しさは年齢より経験との相性で変わる
同じ40代でも仕事が決まるまでの期間には差が出ますが、分かれ目になるのは年齢だけではなく、これまでの職務経験と求人が求めるスキルがどれだけ重なるかで結果が変わります。
経理や貿易事務のように経験者を前提とする求人では、40代の実務歴がそのまま強みになります。反対に、若手の育成を想定した求人や体力を前提とする現場では条件が合いにくい場面もあるため、求人票の必須要件と自分の経歴を並べて確認しておくと、応募先を絞り込みやすくなります。
求人の年齢制限は原則禁止
労働者の募集や採用で年齢制限を設けることは、労働施策総合推進法第9条により原則として禁止されています。平成19年10月から義務化されたルールで、派遣会社への募集・採用も対象です。
定年年齢を下回る範囲での無期雇用の募集など、限られた例外に該当する場合だけ、理由を明示したうえで年齢を条件にできます。「40代は登録できない」という一律の法的制限はないため、まず登録して実際の紹介状況を見るという進め方ができます。
2.40代で派遣を選ぶメリット
この章では、40代が派遣という働き方を選んだときに得やすい利点を、勤務条件、経験の活かし方、対人対応、キャリアの広げ方という4つの角度から整理します。
働く時間や場所を選びやすい
勤務日数、勤務時間、通勤エリアを契約前に条件として決められる点が、派遣の大きな利点です。厚生労働省の令和4年派遣労働者実態調査でも、派遣で働く理由の1位は「自分の都合の良い時間に働きたいから」で30.8%を占めました。
週4日勤務、残業なし、17時退社といった条件で探せるため、育児や介護、通院を抱える40代の事情に合わせやすくなります。就業時間や時間外労働の有無などは就業条件として明示されるので、契約前に確認して生活設計へ反映できます。
これまでの経験を活かせる
社会人経験20年前後で身につけた実務の勘所は、派遣先で即戦力として評価される可能性があります。派遣は契約で業務内容を特定して働く仕組みのため、募集職種の経験があると長い研修を挟まずに担当へ入れる場合もあります。
請求書処理や受発注、在庫管理は会社が変わっても手順の骨格が似ており、前職のやり方が通用する場面は多いものです。応募時は「経理10年」ではなく「月次決算と固定資産管理を担当」のように、扱った範囲まで伝えると評価につながります。
落ち着いた対人対応を活かせる
派遣先によっては40代の経験に、指示を受けて動く力や、想定外の事態にも落ち着いて対応する力を期待します。電話応対や社外とのやり取りでは丁寧な言葉づかいと状況判断が必要になり、教育コストをかけずに任せられる人材は重宝されます。
クレームの一次受けや部署間の調整は、特に差が出やすい場面です。年下の社員が指揮命令者になるケースもあるため、指示を受け止め、必要な場面で経験に基づく提案を添える姿勢が信頼を生みます。
新しい業界や職種を試しやすい
未経験の分野へ踏み出す入口としても、派遣は使いやすい選択肢です。有期雇用の場合は契約期間と更新の有無・判断基準が明示されるため、業界の空気や業務内容が自分に合うかを確かめられます。
事務経験しかない人がメーカーの生産管理に触れる、接客経験者が受発注を覚えるといった横移動も考えられます。ただし短期間での交代を繰り返すと次の紹介で理由を確認されることもあるので、想定する就業期間は登録時に相談しておきましょう。
3.40代派遣のデメリット
この章では、40代で派遣を選ぶ前に知っておきたい不利な面を、契約の継続性、収入、仕事の範囲、求人との相性という観点から確認します。
契約更新されない場合がある
派遣労働者の有期労働契約には期間の定めがあり、更新されるかどうかは派遣先の業務量や経営状況などに左右されます。
契約を3回以上更新しているか、1年を超えて継続勤務している人について、あらかじめ更新しない旨が明示されていない契約を雇い止める場合、原則として満了日の30日前までに予告することが厚生労働省の基準で定められています。
繁忙期の終了や部署の統廃合が重なると、勤務態度に問題がなくても契約は終わり得るため、更新面談の時期に担当者へ今後の見通しを確認しておくと動きやすくなります。
収入や昇給が安定しにくい
時給制のため、稼働日数が少ない月は収入が下がります。賞与や退職金の有無・算入方法は、派遣元の賃金制度、待遇決定方式、労働条件によって異なり、支給されないとは限りません。
厚生労働省の令和4年派遣労働者実態調査では、派遣労働者の平均賃金は時間給換算で1,510円でした。昇給の有無や時期も派遣元の制度・契約ごとに違うので、想定勤務日数、時給、賞与などを確認し、年収を年間ベースで試算しましょう。
仕事の範囲と昇進が限られやすい
派遣は労働者派遣契約で業務内容を定めて働く仕組みのため、契約に書かれていない業務は本来の担当外になります。
部下を持つマネジメントや大きな裁量を伴う意思決定を任される機会は求人によって異なり、派遣先の社員としての役職に就く仕組みでもないので、経験を積んでも同じ契約のままでは肩書や責任範囲が変わりにくくなります。
管理職としてのキャリアを続けたい場合は、派遣を通過点と位置づけ、紹介予定派遣や直接雇用への切り替えを並行して検討する進め方が現実的です。
経験と合わない求人は決まりにくい
即戦力を求める求人では、応募職種の実務経験がないと選考で不利になりがちで、教育期間を短く見積もる求人では育成前提の採用も限られます。
営業職だった人が未経験で経理を希望すると、簿記の知識や実務のブランクを確認されることがあり、条件の良い求人ほど競争も厳しくなります。希望職種と経験が離れている場合は、隣接業務で実績を作る、資格で知識を補うといった中間の一手を取り入れましょう。
4.40代スキルなし・未経験の始め方
この章では、専門資格や派遣経験がない状態から仕事を決めるまでの流れを、棚卸し、パソコン操作、研修の活用、実績づくりの順で説明します。
経験と強みを棚卸しする
スキルがないと感じている人でも、職務経歴を書き出すと何らかの経験を見つけられることがあります。勤務先ごとに担当業務、使用ソフト、扱った金額や件数、社内外の関わり先を一覧にしてみましょう。
「電話応対」ではなく「1日30件の受電と専用システムへの入力」と書くと、求人の要件と照らし合わせやすくなります。
パート勤務や町内会の会計、家業の手伝いも棚卸しの対象で、登録面談ではこの一覧をもとに話すと、担当者が紹介できる職種を判断しやすくなります。
基本的なパソコン操作を身につける
事務系求人の要件になりやすいのは、WordとExcelなどの基本操作です。
文字入力と書式設定、四則演算、SUMやIFなどの関数、フィルターと並べ替えを練習すると、一般事務の応募要件と照合できる技能が増えます。
ただし必要な水準は求人ごとに異なり、登録時のスキルチェック結果が紹介職種の判断材料になる場合もあります。TeamsやZoom、クラウド上の共有ファイルを使う職場もあるので、求人票を確認して実際に触れておきましょう。
派遣会社の研修を利用する
派遣会社には、雇用する派遣労働者へ段階的かつ体系的な教育訓練を実施する義務が労働者派遣法で課され、この訓練は有給かつ無償で行われます。就業後は入職時訓練を含む講座を受けられ、登録段階でも無料のeラーニングを用意している会社があります。
講座内容や登録者が使える研修は会社ごとに異なるため、Excelの実務講座、ビジネスマナー、簿記の入門など希望する内容を確認しましょう。希望する派遣労働者が利用できるキャリアコンサルティング窓口も必要とされているので、職種選びから相談できます。
未経験求人で実績を作る
未経験可の求人から入って半年から1年の実績を作る進め方は、遠回りに見えて有力な方法です。派遣での就業歴も次の選考で同種業務の経験として伝えられるため、一度実務に就くことで紹介される求人の幅が広がる可能性があります。
データ入力やファイリングから始まり、社内システムの操作や電話応対へ担当が広がることもあります。最初の1件は生活に必要な条件を守りながら応募条件に幅を持たせ、更新実績を積んでから次の条件を検討する組み立てができます。
5.40代に向いている派遣の仕事
この章では、40代の求人数が比較的多く、これまでの社会人経験を評価されやすい職種を、事務系から専門職まで4つの分野に分けて紹介します。
事務・オフィスワーク
派遣労働者が従事する業務では、事務系が大きな割合を占めます。厚生労働省の令和4年派遣労働者実態調査によると、「一般事務」が35.2%で最も高い割合でした。
ほかにも営業事務、経理事務、人事総務、貿易事務などがあり、40代の実務経験と要件が重なりやすい分野です。求人票に書かれている使用ソフトと担当範囲を必ず確認しておくと、就業後のミスマッチを避けやすくなります。
コールセンター・接客
電話応対や窓口業務では、落ち着いた話し方と状況判断を生かせます。採用は年齢ではなく、求人が求める能力や適性に基づいて判断されるのが原則で、受信中心のインバウンド業務には応対手順が用意され、未経験可の求人もあります。
研修期間や内容は職場によって異なるため、商品知識やシステム操作をいつ、どのように学ぶかの確認が必要です。座り仕事が中心でも、入電量やクレーム対応の有無で負荷が変わるので、面談で業務の内訳を聞いておきましょう。
製造・軽作業・物流
年齢だけでなく、安定した勤怠や作業の正確さなどが評価される分野で、未経験可の求人もあります。仕事はピッキング、検品、梱包、ライン作業、倉庫内の入出庫管理などで、フォークリフトの運転技能講習の修了を要件とする求人もあります。
年齢を理由とする募集・採用の制限は、法令上の制限などの例外を除いて禁止されています。立ち仕事や重量物を扱う場合は、1日の作業姿勢、扱う重さ、安全教育の内容を事前に確認しましょう。
経験を活かせる専門職
特定の資格や実務経験があると、40代でも高い時給で長く働ける職種があります。経理決算、貿易事務、通訳翻訳、CADオペレーター、ITエンジニアなどは経験者を前提とする求人もあり、実務歴を生かせます。
一方、港湾運送業務、建設業務、警備業務、病院等における医療関係業務は、法令で定める例外を除き労働者派遣が禁止されています。資格を持っていても派遣できない場合があるため、応募前に業務と就業場所が禁止範囲に当たらないか派遣会社へ確認しましょう。
6.40代女性・男性の仕事選び
この章では、性別によって重視されやすい条件の違いと、その情報をどこまで判断材料にすべきかを、厚生労働省の調査結果を手がかりに整理します。
女性は勤務時間と両立条件を確認する
厚生労働省の令和4年派遣労働者実態調査では、女性が派遣で働く理由の1位は「自分の都合の良い時間に働きたいから」で37.1%、「家事・育児・介護等と両立しやすいから」も18.0%でした。
子どもの行事や親の通院に合わせるなら、始業終業時刻、残業の有無、休みの取りやすさを契約前に確かめましょう。口頭での説明は後から食い違うこともあるため、就業条件明示書の内容と突き合わせておくことが大切です。
男性は収入と契約継続を確認する
同じ調査で男性の理由を見ると、「正規の職員・従業員の仕事がないから」が31.0%で最も多く、「専門的な技能等をいかせるから」が23.3%で続きます。
生計を支える立場で派遣を選ぶなら、時給の高さだけでなく、月の想定勤務日数、残業の有無、契約更新の有無や判断基準まで合わせて確認しましょう。長期就業を前提とする求人か、繁忙期限定の増員かで1年後の状況は大きく変わります。
更新実績は将来の更新を保証しませんが、担当者へ尋ねておくと判断材料が増えます。
否定的な呼び方を判断材料にしない
ネット上には40代の派遣社員を揶揄する呼び方がありますが、それ自体は就業条件でも法的な採用基準でもありません。募集・採用では年齢や性別による差別が原則として禁止され、応募者の能力・適性に基づく選考が求められます。
ただし、職務経験、勤怠の見込み、業務への適性など具体的な選考基準は求人ごとに異なるため、匿名の評判ではなく、就業条件明示書と業務内容の説明、担当者から得た事実を基準に求人を選びましょう。
性別より仕事内容との相性を重視する
求人で性別を条件にすることは男女雇用機会均等法により原則禁止されており、法令上認められる例外を除き、応募先を性別で絞る必要はありません。
確認したいのは担当業務、使用ソフトや設備、勤務時間帯、身体的な負荷といった仕事の中身そのもので、女性が多い職場だから、男性向けの現場だからという理由で候補を外すと、条件に合う求人を取りこぼします。
職場見学や面談で1日の業務の流れを聞き、自分の生活時間と体力に無理がないかを確かめる方が、判断は正確になります。
7.40代で派遣の仕事を決めるコツ
この章では、応募から就業までの期間を短くする進め方を、条件整理、応募範囲、登録先、伝え方、職場見学の5つに分けて説明します。
希望条件に優先順位をつける
時給、勤務地、勤務時間、業務内容、就業期間のうち、譲れないものを絞って優先順位をつけると、紹介できる求人を検討しやすくなります。すべてを満たす求人は数が限られ、条件を並列で伝えると担当者が優先度を判断できません。
介護のため17時退社が必須なら、時給や業務内容には幅を持たせるという整理の仕方です。優先順位は口頭で伝えるだけでなく、派遣会社の希望条件欄にも順番が分かるよう記入すると、担当者間で共有されたときにも意図が伝わります。
応募職種と条件の幅を広げる
一つの職種名にこだわると、応募できる求人が想定以上に減ることがあります。営業事務、受発注、カスタマーサポートのように業務の中身が近い職種まで検索対象を広げると、候補が増える可能性があります。
通勤時間を片道30〜45分へ広げると検索対象の地域も広がり、隣接する沿線の事業所も候補になります。ただし時給を下げる方向だけで幅を広げると生活が苦しくなるため、広げる項目と、生活上守る必要がある項目は分けて考えましょう。
複数の派遣会社に登録する
派遣会社によって扱う求人の業界や地域が異なるため、複数社へ登録すると比較しやすくなります。総合型と、事務系や製造系などに強い会社を組み合わせ、自分で連絡を管理できる社数に登録する方法があります。
登録社数に法的な上限や「3社が原則」という決まりはないです。同じ派遣先と思われる求人へ重複して応募しそうなときは、各社の担当者に応募状況を伝えて確認しましょう。
応募先、連絡日、回答期限を一覧にしておくと、返答漏れも防げます。
職歴と強みを具体的に伝える
登録面談では、勤務先名や在籍年数に加え、担当業務の中身を数字と具体的な名称で伝えると、求人要件と照合しやすくなります。「経理担当」ではなく「売掛金管理と月次決算補助を5年、使用システムは弥生会計」と話すと、担当者が経験の範囲をつかめます。
管理職経験がある人は、派遣先の指揮命令を受けて働く仕組みを理解していることも伝えましょう。職務経歴書は担当範囲を時系列で整理し、必要な情報が読み取れる分量で用意すると、複数社の面談にも使えます。
職場見学で仕事内容を確認する
就業前の職場見学は、本人が派遣先として適当かを確認するため、自らの判断で行えます。派遣先による事前面接や履歴書提出の要求など、派遣労働者を特定する目的の行為は原則禁止で、紹介予定派遣が例外です。
見学では座席の配置、指揮命令者、繁忙期の残業、電話の量、休憩スペースなどを実際に見ておくと判断材料になります。聞きづらい待遇面は、同行する営業担当を通じて確認するとよいでしょう。
8.40代派遣の3年後を考える
この章では、労働者派遣法の期間制限と、3年が近づいたときに選べる進路を、直接雇用、無期雇用派遣、スキル形成、収入の見直しの順で整理します。
同じ組織で働けるのは原則3年
労働者派遣法では、派遣先が派遣を受け入れられる期間に2種類の制限を設けています。
区分 | 上限 | 延長 |
|---|---|---|
事業所単位 | 原則3年 | 過半数労働組合等への意見聴取で延長可 |
個人単位 | 同一組織単位で原則3年 | 延長できない |
(参照:https://www.startup-roudou.mhlw.go.jp/qa/zigyonushi/pato/q3.html)
組織単位とは、課やグループなど業務の類似性・関連性があり、組織の長が業務配分や労務管理上の指揮監督権限を持つ単位です。派遣元で無期雇用されている場合や60歳以上の場合などは、どちらの制限も対象外です。
3年で必ず職を失うわけではなく、組織単位が変わると、事業所単位の期間制限に反しない範囲で同じ派遣先に勤務できる場合もあるため、抵触日は就業条件明示書で確かめておきましょう。
正社員登用と紹介予定派遣を検討する
派遣先での直接雇用を目指すなら、紹介予定派遣と正社員募集情報の周知制度が入口になります。紹介予定派遣は職業紹介を前提とした派遣で、同一の派遣労働者についての派遣期間は6か月を超えられず、事前面接や履歴書の提出も認められています。
派遣先には、同一事業所で1年以上受け入れている派遣労働者に対し、その事業所で正社員を募集するとき、募集情報を知らせる義務があります。求人が出た時点で気づけるよう、社内の掲示や配布物に目を通しておきましょう。
無期雇用派遣や別の派遣先を検討する
同一組織単位での継続就業が3年に達する見込みの有期雇用派遣労働者には、派遣会社が雇用安定措置を講じる義務があり、実施前には本人の希望を聴き取ります。
派遣先へ直接雇用するよう依頼する
新たな派遣先を提供する
派遣元で無期雇用労働者として雇用する
有給の教育訓練など雇用の安定に役立つ措置を講じる
直接雇用を依頼しても雇用に至らない場合、派遣元はほかの措置を講じる必要があります。無期雇用派遣は期間制限の対象外ですが、同じ派遣先での継続を保証するものではありません。
継続就業が1年以上3年未満の見込みなら努力義務にとどまるため、希望は早めに伝えましょう。
次の仕事につながるスキルを積む
個人単位の期間制限が適用される働き方では、3年という区切りを見据え、就業中に次へ持ち出せる経験を意識して積む価値があります。
担当業務の幅を広げる、社内システムの操作を覚える、業務フローを文書にして改善提案に関わるといった動きは、職務経歴書に書ける実績になります。派遣会社の教育訓練やキャリアコンサルティングは在籍中に利用でき、資格取得支援制度を持つ会社もあります。
更新のたびに、次の応募で使える材料が増えたかを振り返っておきましょう。
収入と今後の働き方を見直す
40代後半以降は、時給の変化だけでなく雇用形態そのものを見直す時期があります。同じ派遣会社との有期労働契約が更新され、通算5年を超えた場合、労働契約法第18条により本人の申込みで無期労働契約へ転換でき、会社は断れません。
令和6年4月からは、無期転換申込権が発生する契約更新時に、申込みの機会と無期転換後の労働条件を明示することが義務づけられ、特例の対象となる場合もあります。
派遣の3年制限とは別の制度なので、通算年数と申込権の発生時期を派遣会社へ確認し、直接雇用や転職も含めて比較しましょう。
9.まとめ
40代の派遣は、後ろ向きな選択ではありません。厚生労働省の調査でも45〜54歳が最も多い層で、平均年齢は44.3歳です。
まず取り組みたいのは、勤務地や時間、給与のうち譲れない条件を絞り込むこと。そのうえで複数の派遣会社に登録し、これまでの職歴を担当者へ具体的に伝えられるよう整理しておくと、紹介される求人の中身が変わってきます。
決まりやすさを分けるのは年齢ではなく、経験と求人の重なり具合だからです。また、同一組織単位で働けるのは原則3年ですので、雇用安定措置や紹介予定派遣、無期転換ルールも早い段階で調べておきましょう。
制度の詳細は厚生労働省や都道府県労働局の案内で確認できます。
本記事が皆様にとって少しでもお役に立てますと幸いです。
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